歯ブラシだけでは落としきれない!歯科医院でのメンテナンスが必要な理由

毎日丁寧に歯を磨いているつもりでも、口の中には磨き残しがどうしても出てしまいます。その磨き残しが、時間の経過とともに硬くなり石のような状態になるものが「歯石」です。一度歯石になってしまうと、歯ブラシで落とすことはできません。今回は歯石がどのようにできるのか、そして歯科医院での除去が必要な理由についてお伝えします。
歯石はどうやってできる?
歯石のもととなるのは歯垢(プラーク)です。
歯垢は食べかすではなく、細菌の集まりで、放置しておくとわずか数日で硬化して歯石になります。特に唾液の成分が影響しやすい下の前歯の裏側や上の奥歯の外側には付きやすい傾向があります。
歯石は表面がざらざらしているため、さらに歯垢が付着しやすくなります。悪循環が続くと、歯ぐきの炎症や出血、さらには歯周病へと進行していきます。
歯ブラシでは取れない理由
歯石は細菌の固まりが石灰化した状態で、歯の表面に強く付着しています。
そのため、いくら強く磨いても取れません。強い力で歯を磨くと、逆に歯や歯ぐきを傷つけてしまい、知覚過敏や炎症の原因となります。
歯ブラシで落とせるのは、あくまでも柔らかい歯垢まで。
一度歯石になってしまったら、専用の器具を使って歯科医院で取り除く必要があります。
歯石を放置するとどうなる?
・歯ぐきが腫れる
・出血が続く
・歯周病が進行する
・口臭が強くなる
歯石を放置することで、歯ぐきの中に入り込むように付着していき、見えない位置に悪影響を及ぼします。さらに歯周病が進むと、歯を支えている骨が溶け、歯がぐらついたり失う原因になります。
歯科医院でのクリーニングが効果的
歯科医院では、スケーラーと呼ばれる専用の器具を使い、歯石を傷つけずに除去します。その後、歯の表面を磨き上げ、歯石が付きにくい状態に整えます。
歯石は生活習慣によって付き方に差があるため、一般的には1〜3ヶ月ごとの定期的なクリーニングがおすすめです。
毎日のケアと専門的なケアの組み合わせを
自宅での歯磨きは、歯垢を取り除くために欠かせません。
しかし歯石となってしまったものは専門的な処置が必要です。
「最近歯がざらつく」「以前より口臭が気になる」
そんな方は、すでに歯石が付いているかもしれません。
歯石をきれいにリセットして、お口を健康な状態に戻しましょう。歯科医院での定期的なチェックとケアが、将来の歯の健康を守る第一歩です。

